理事長あいさつ
このたび6月1日付をもって、本学理事長に就任した中尾史峰(なかおしほう)です。
まず、これまでの私の経歴に少しふれさせていただきますと、大学卒業後の1977(昭和52)年の京都・本願寺の浄土真宗本願寺派宗務所(しゅうむしょ)という事務機関に勤務することから始まるのですが、およそ半世紀に及ぶ職務の大半をこの宗務所において取り扱わせていただきました。この間、北海道・函館市に所在する本願寺函館別院、東京都中央区の築地本願寺にも短期間ではありましたが勤めさせていただきました。今では、大変思い出深い土地となっており、感謝いたしております。
2025(令和7)年3月に、すべての本願寺関係の職務を退任しましたが、それまでに本学の理事・評議員を経験させていただいた関係もあってか、このたびの尊いご縁により理事長の重責を担わせていただくこととなりました。よろしくお願い申し上げます。
武蔵野大学の濫觴は、1924(大正13)年に高楠順次郎先生が、東京都中央区築地の地(現在の築地本願寺)に「武蔵野女子学院」を創設されたことに始まりました。それから100余年の時間が経過する中で、本学先輩諸氏のご尽力によって、有明、武蔵野及び千代田の三つのキャンパスに13学部21学科及び通信教育部3学科の大学と14研究科17専攻による大学院、そして中学高校、幼稚園、こども園を備えることで、多くの学生、生徒の皆さんに、より質の高い教育環境を提供していることはご案内のとおりです。
武蔵野大学の教育の目的は、東京首都圏における唯一の浄土真宗本願寺派関係の大学として、建学の精神の堅持継承、所謂「仏教の根本精神である四弘誓願を基礎とし、釈尊を理想の人格と仰ぐ人格向上教育」を進めるとともに、現代社会の諸課題の解決に向け、法の意義と貢献の可能性の論究及び提言に取り組み、もって世界の平和と安穏のために寄与することとしています。
そのためにも、現在大学で推進している教育再編・学びの魅力向上・キャンパス居住性向上等のプロジェクトを全学的な連携作業の中でさらに拡充展開していくことが求められている点は、論を俟たないと思います。さらには、各地域行政との連携協定とそれを積極的に推進するためのフィールド・スタディーズなどの行動が大きく評価されています。このような事業の展開のための情報収集は当然でありますが、収集した情報の活用状況と成果の分析結果を広報していくことの大切さを忘れてはならないと思います。
しかしながら、本法人が現在直面している課題は極めて深刻であります。特に人口統計に関する直近のデータによれば、少子化の波を止めることはできず、さらに拡大すると言われることからも、幼稚園・こども園や中学高校はもとより、今後の大学入学人口の減員は決して避けられません。
そのような状況にあって、法人名にもなっている武蔵野大学の認知度を高めるための特徴を明確に打ち出していくことが必須となっており、選ばれる教育機関にならなければなりません。先にもふれましたが、であるからこそ教育再編・学びの魅力向上・キャンパス居住性向上等のプロジェクトの推進と完成はやり抜かねばなりません。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
学校法人武蔵野大学 理事長
中尾 史峰