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中長期計画

本学では、2030年を見据えた教育研究と人材養成の計画的推進を実現するため、「学校法人武蔵野大学第一次長期計画」を策定しています。
この計画を着実に推進するため、本学創立100周年を迎える2024年(令和6年)度までを第一期とする中期計画及び年度単位でのアクションプランや事業計画を設定することにより、学校法人武蔵野大学のブランドステートメント「世界の幸せをカタチにする。」の実現を目指します。

学校法人武蔵野大学グランドデザイン

学校法人武蔵野大学グランドデザイン

本法人は令和6(2024)年に創立100周年を迎える。現代社会はAIの進化やDXなどの技術革新、グローバル化、地球温暖化、武力紛争など様々な変化や課題が地球規模で渦巻いており、将来を予測することが困難な時代となっている。国内の私立学校の環境は、驚異的な人口減少により統廃合が加速度的に進むことが予想されており、本法人は危機感を持ち、建学の精神を基盤として、学生、生徒及び園児(以下「学生・生徒等」という。)の今後10年50年の社会の姿を見越しながら、適切かつ必要な教育研究を積極果敢に展開し続けなければならない。
本グランドデザインは、未来社会をも見据え、「本法人が目標とする大学・中学校高等学校等のあるべき姿の基本的な方向性」を示すものであり、これに基づき、現行の第一次長期計画の補正、第二期中期計画及び各年度の事業計画を策定し、学生・生徒等、教職員及び関係者の理解と協力のもと、法人経営の『持続可能性を確実にすることを目的』とする。

令和5年11月27日
学校法人武蔵野大学

1. 建学の精神の堅持及び未来への継承

建学の精神は、仏教の根本精神である四弘誓願を基礎とし、釈尊を理想の人格と仰ぐ人格向上教育である。特に大学は、ブランドステートメントを「世界の幸せをカタチにする。」とし、「生きとし生けるものが 幸せになるために、むさぼり・いかり・おろかさに 流されず、この世界 あるがままの真実に 学び、人格向上の道を ともどもに 歩みたい」と宣言している。
第一次長期計画で明示しているように、本法人は、今後とも建学の精神を具現化する取り組みを教育研究活動の根幹に据えつつ、仏教思想のもつ現代的な意義と可能性を世界に発信することを目指していく。
具体的には、仏法の真理観を体現されている優れた先達を国の内外から発掘・任用し、その指導を仰ぎ、学内における「建学の精神の見える化」を図るとともに、仏法を体感できる空間をキャンパス内に新設し、儀式や講演・聴聞だけではなく仏教精神を体験できる機能を併設する。加えて、国際連合憲章さえ空文化が懸念される現下の閉塞した国際情勢を改善すべく、真の平和と共存をはじめ現代世界の諸課題の解決に向けた仏法に基づく貢献の可能性の論究等を目的とする高度な学際的研究機関を創設する。これによって、「力の文明」から学祖高楠順次郎博士の願う仏法による「人類の救済」に向けた研究・提言・行動の推進を目指す。

2. 豊かで生き生きとした学びの実現(教育方法)

学生・生徒等及び教職員は学校教育の主役である。学生・生徒等にとって学校教育での様々な出会い(縁)がその後の人生において大きな財産となることを教職員は強く認識し、学生・生徒等及び教職員がこの「とき」を大切にし、互いに尊重して、豊かに生き生きと学び合うことが肝要である。学生・生徒等及び教職員のメインステージである授業においては、学生・生徒等がワクワクし、知的好奇心が刺激され、学びの楽しさを大いに感じることができるよう、互いに工夫・改善し続けることが重要である。社会と繋がり自身の学びの意義を感じる学外学修や、未来社会に必須となるAI・DX等の授業はワクワクする授業の一つとなっており、更なる授業改善及び授業開発により学生の関心を引き付ける授業を多様に提供する。学生・生徒等及び教職員が互いに受け身ではなく、能動的かつ対話的な学びを実践し、学修者本位の教育を積極的に推進していく。
特に大学においては、新たな学びのカタチである「響学スパイラル(問い、考動し、カタチにして、見つめ直す)」を通じて成長を促し、学修者本位の教育を更に展開し、自己実現及び社会貢献できる人材を多様に輩出する。

3. 世界のウェルビーイングの向上を目指す(設置校の特色)

建学の精神に基づき、設置校の特色ある教育研究を展開することで、ウェルビーイング社会の創造及び形成に貢献する。世界規模の多様な難題に向き合いながら全ての人が豊かさを感じる社会を実現するには、物質的かつ量的な豊かさだけではなく、精神的な豊かさや健康までも含めて幸福や生きがいを捉える「ウェルビーイング」の考え方が重視されつつある。このような時代の変化を捉え、仏法の真理観を根幹として、根源的な苦悩からの解放を見据えつつ、科学や技術の知見・成果も取り入れた学際的なアプローチによって、幸せ・生きがい・安心・福祉・健康・平和など、人々と世界のウェルビーイングをデザインし、創造していく人材を育成、輩出する。
特に大学においては、この方向性を踏まえつつ、学部では、「社会において実効ある職業人養成」と「全人格的教養教育」に比重を置いた教育を行い、大学院では、「高度専門職業人」と「知識基盤社会を多様に支える高度で知的な素養のある人材」の養成に重点を置くことを基本にする。ディプロマ・カリキュラム・アドミッションに関する3つの方針において養成する人材像を明確に定め、学修者本位の魅力的なカリキュラムと効果的な教学マネジメントを展開する。資格や技能の取得を目的とする大学院・学部においては、高い専門的能力と確かな職業実践力を身につけさせる。これらの人材育成を通じて、世界のウェルビーイングの向上に貢献する。

4. 新たな市場及び価値の創出(グローバル教育等の開発・展開、組織の再編・統廃合)

(1)グローバル展開

「生きとし生けるものが幸せになるために」を実現するため、「世界中の老若男女が学びたいと強く思う、高度で開かれた教育」を開発し続ける。人口増加が見込まれているアジア、特に建学の精神の根本にある仏法を共有できる国々を対象に、現地での教育事業、サイバーキャンパス等を用いた通信教育、留学生の受入れ、海外企業・大学等との共同研究・受託研究等を推進し、各国・地域・現地のニーズにあった教育研究を展開する。
また、広く国内・海外に目を向け、自国の文化・歴史等を十分理解したうえで、世界で活躍できる能力を備えた人材を育成、輩出する。

(2)社会のニーズの変化に合わせた展開

社会の多様化と変化を迅速に捉え、特に大学においては、社会のニーズがある分野においてリカレント教育を積極的に推進し、サイバーキャンパスを活用して、学位取得にこだわることのない教育プログラムを含め社会人が学びやすい教育機会を提供することにより、新たなマーケットを創出する。
さらに、これらの新規展開とともに、社会のニーズを迅速に捉えた、各設置校や組織(学部・研究科・コース等)の再編・統廃合を積極果敢に実施し、人格教育を基盤としつつ、時代に合った教育研究を提供し続ける。

5. 大学をコアとした持続可能性を確実にする法人運営(ガバナンス)

益々厳しくなる経営環境のなかで、今後10年50年を展望しながら「法人の持続可能性を確実にする」ためには、「改革とチャレンジにより成長する大学になる」を本法人経営の基本的な考え方とする。教職員を含む全ての関係者が、それぞれの立場においてこの基本的な考え方を合言葉に目的意識を共有し、その実現に高いモチベーションと効果的な協働体制をもって事業の遂行に邁進する。世界の変化や動向に感度を高くし、地域社会やあらゆる関係者の声に耳を傾け、学生・生徒等の目線に立ち、学内外の現況把握と課題の点検、必要にして適正な改善・改革を遂行し、既成の概念に捉われないチャレンジを継続的に展開する。
建学の精神に基づく持続可能な法人運営の基盤として、健全なガバナンス体制の構築と維持、本法人が定める財政基本理念に基づく安定的な財政基盤の確立、計画的な施設整備、DXの推進、建学の精神を理解した有為な役員及び教職員の確保・育成、戦略的な広報展開及び透明性のある情報公開等を通じ、教育研究活動等を魅力的に展開し、社会貢献を図りながら、持続可能な法人経営を確実にする。
特に大学においては、総合大学として現在の規模をベースに、社会の新たなニーズを先取りした学部等の新設を既存の学部等の再編・統廃合と併せて検討し、持続可能な法人経営を確実にできる適正規模を常に睨みながら、教育研究の更なる質の向上を目指す。中長期計画及び各年度の事業計画(収支状況を含む)を検証・評価し、改善を図りながら、競争力のある質の高い教育研究を展開し続ける。
中学校高等学校においては、建学の精神に基づいた人格向上教育を推進し、大学との高大接続の目的等を明確にして改革・チャレンジを遂行する。
また、学生生徒等納付金及び補助金以外の新たな収入源の確保及び多様化は、本法人の重要事案であり、その中でも資産(特に土地・建物等)の有効活用は極めて重要である。持続可能な法人運営に向け、資産の最大活用を検討する。

学校法人武蔵野大学第一次長期計画[2020年度~2029年度]

2024年4月改訂版


第一期中期計画[2020年度~2024年度]


事業計画

事業計画書